小刀称です。
成年後見制度では、資産売却に制約が多く、柔軟に対応することが難しいということでした。
改めて、成年後見と民事信託の比較をします。
民事信託は『柔軟な運用』、『元気なうちに人に任せる』ということ念頭に読めば理解しやすいと思います。
成年後見(法定後見制度)
①裁判所で後見人選任の申立をする
②判断能力が低下してから申立をする
③裁判所が後見人を決める
④裁判所の監督に服する
⑤管理の方針は原則現状維持
⑥本人の一切の財産を管理する
⑦裁判所に後見事務の報告をする
民事信託(不動産管理目的)
①合意によって信託する
②判断能力が低下する前に信託をする
③委託者は受託者を決める
④原則、第三者の監督を受けない
⑤必要に応じて資産を売却できる
⑥信託する財産を合意によって決める
⑦公的機関への報告義務がない
ざっと思いついただけこれほどの違いがあります。
民事信託は成年後見と異なり不動産の現所有者が元気なうちに実施します。
『誰に対して』『どの財産を』『どのような目的』で任せるかを自分で決めます。
次は、民事信託を利用した不動産管理のモデルケースを伝えます。
おさらい:民事信託は成年後見より使い勝手は良い